感想:死んで生き返りましたれぽ

この本、しれっととんでもないことを書いてありました。

明記されていなかったと思いますが、著者は漫画家かイラストレータのようです。

過酷な寝不足、偏食などの不摂生の結果、ある日倒れて病院へ運ばれるのですが、

なんと、心肺停止します。

 

そこから奇跡の復活をとげて、リハビリして絵が描けるまで回復するというお話なのですが、いやいや、ちょっと待って!

 

心肺停止って!

 

タイトル通り、著者は死んで生き返っています。ものすごいレポートです。

 

このような体験を、漫画という表現方法で伝えられるということに、感動しました。

漫画などの伝達手段を持たない普通の人の場合、せいぜい自分の周囲の人にだけしか伝えられません。しかも、言葉だけですと、臨死体験は何となくスピリチュアルな、ちょっと嘘くさい雰囲気が含まれてしまう恐れもあります。

特に、伝聞が続くとより本当っぽさが無くなるのではないでしょうか。

 

その点、漫画で伝えるというのは非常に優れた伝達手段だなと思いました。

作者は後頭葉が病気になり、人の顔に無数の縦線が入って見えたり、四角いものの区別がつかなくなったりします。こういう状態を絵で表せるというのは、自身の不安や驚きをそのまま再現できるので、とても分かりやすいです。

 

 

脳が壊れ知覚が壊れて、人が喋っている言葉の内容は理解できなくても、それが自分を責めているのか、案じているのかは伝わっていたそうです。

非科学的かもしれませんが「心」のようなもので伝わるということがあるのかもしれません。普段、言葉や表情などでコミュニケーションをとっている場合でも、「心」を込めることが、大切なのかもしれませんね。

 

死んで生き返りましたれぽ

死んで生き返りましたれぽ