安全対策の難しさ
安全対策は難しいです。
何が難しいかというと、効果が見えにくいからです。というか見えません。
どういうことかと言いますと、例えば、手すりのない階段があったとして、危険そうだからということで、手すりを設置したとします。その後、その階段では誰も転倒したりしなかったとした場合、手すりの設置効果はあったのでしょうか、ということです。
手すりがなくても、誰も転倒しなかったかもしれません。
もし、この場所で過去に何人もケガしたことがあって、対策後はケガ人が出ていない、という状態なら、効果があったと言えるかもしれません。
しかし、設置しなかった未来と設置した未来のどちらかしか我々は観測できませんので、真の比較というのは困難です。というか無理です。
もちろん、「より安全になるんだから手すりぐらいつければいいんだよ」、という考えもあります。しかし、対策には費用がかかります。これが曲者です。
やはり、「対策をとらなくても、何も事故が起きない可能性」がある限り、そこに投資するのは抵抗を感じるのは仕方がないとは思います。
こればかりは、各人の意識や組織の文化によるのかもしれません。
ではまた。